藤が丘の変なところ:地下鉄が地下にないアベコベ
藤が丘には各種バス停の他に二つの鉄道駅もあり、名古屋市東端のターミナル駅になっています。 そこでトリビア。地下鉄の藤が丘駅が「地上」にあって、リニアモーターカーの藤が丘駅が「地下」にあります。
住んでいると当たり前ですが、最初にみると「あれれ?」って思います。
なんでこんな「逆さま」なことになっているんでしょう。
これには理由があります。 地下鉄東山線は、開業当初から徐々に延伸され、1967年までに星が丘駅まで到達しました。その後、1969年に藤が丘まで延伸されました。その際、星が丘〜藤が丘は、ほとんど宅地開発が進んでおらず、野原だったそうです。用地買収の容易さと、コストの観点から、一社から先は地上に地下鉄が走ることになりました。
説明パネルが藤が丘駅前に設置されているので、ぜひ見て見てくださいね。「え、何にもない!」ってびっくりすると思います。
リニモの藤が丘駅は2005年に開業しましたが、これは同年開催の愛・地球博(愛知万博)が開催されるモリコロパークへの大量の旅客輸送を見込んだものでした。藤が丘地区の地上は既に商業施設と宅地でいっぱいです。さらに、万博へのお客さんが大量に滞留するかもしれません。そのため、リニモ藤が丘駅の地上は、商業ビルが解体され広場として仮整備され、「行列を作るスペース」とされました。
駅自体は地下に設置され、藤が丘の次の「はなみずき通」から地上に出るようになっています。
なお、その広場は、現在はエフという商業ビルとして再開発されました。もともとそこにあった商業ビルがエフだったので、藤が丘の住人としてはエフが復活したという感じですね。
どうでしょう。地下鉄の藤が丘駅、リニモの藤が丘駅、「あべこべ」なだけではなく、それぞれに時代を反映しているのですね。 そう考えると、藤が丘駅を利用するのも、少し楽しくなります。